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【 Net時代に逆行する作品作り 】 ・・・Spirit

~ ニューアルバム「まにあいびと」に想う ~ 

2年間の準備期間、そして16か月、40回に及ぶスタジオレコ―ディングディング、合計1500時間に渡る試行錯誤の末にようやく発信したかった音像に近ずけることができました。
レコーディングディング当初、思い描くような音像をなかなか構築出来ずに、何度か投げ出してしまいそうになることもありました。 納得するまで永遠と続くスタジオワークでしたが、参加していただいたミュージシャンの皆さんとの間では、音楽を愛するというたったひとつの共通点が支えあう原動力、精神力となり、また、広がっていった輪と皆さんの暖かい人柄のおかげでやり遂げることができたものと感謝しています。
そして、完成にこぎつけたアルバムについてですが、主張するものなどは何ひとつありませんが、望むこと以上に大切なこと、それは望まれないことに決して踏み入ってはならないということが愛する人を守る証であることを、何気ない日常の出来事を通じて伝えたかったのだと思います。

日常における心象風景をどう捉え、どうすれば明日に向かう一歩に近ずくのか、僕は自分の持てる力をすべて出し切り表現しようとました。

時代は、ネットが主流となりアイチューンによる一曲買いやアイフォンで進められる定額でどんな曲でも手に入れられるといった時代に向かっています。
ダンスがあって、曲もカッコ良かったり、アイドルの女の子たちの握手券が付いてリズミカルな音楽も新しいジャンルとしてあって良いこととは思います。 でも、このような時代にだからこそ、僕はアーティストとしてアルバムを一つの芸術作品として大切にできる土壌や精神の灯を消すことなく将来への財産として残していきたいと思っています。
僕には「便利ですよ」という言葉を押しだし商業ベースな時代の波にさらわれたくないという想いがあります。 どうしても失くしたくない人としてのぬくもりや想いを大切にできた時代を捨てられないのです。 何かをするためには手間暇をかけ、ひとつひとつに想いをこめ、人との出会いを大切にし、想いをくみ、今日という日はいったいどんな一日だったかなって振り返る時間を大切にしたいのです。 スイッチ一つで選択し、イエス、ノーに2分する機能は便利だけれども、音符で言う空白の意味、すなわち考えや想いを馳せる場所が消えてしまっているように思えて仕方がないのです。

そのような想い入れがあって、このアルバムは非合理的で時代に逆行する形態をとることになりました。
32ページに及ぶ楽曲と連動したブックレット写真集とともに、一曲一曲が特別な意味を持ち、アルバムの全体を通して聴き終えた時には、かつて針を置き、新譜のLPレコードのジャケットを眺めながら聴き入った日々のときめきが蘇って欲しいなって願いながら全体像を描こうとしました。 ブックレットに描かれた写真の光景も、イラストも、言葉も、全てがあって、はじめて「まにあいびと」というアルバム作品(音の出る写真集)になっています。

自分自身もやさしい気持ちになりたいし、出来ることならそんなやさしい想いを伝えたい。 パステル色に隠されたぬくもりと切なさに包まれ余韻を残すシャガールの絵のような音像は一体どうすれば見つかるのだろうか?  ( 僕はシャガールの描く絵が好きで、何かあこがれ的なものを感じています。 ) 
探し求めたその感覚は、色々な想いを抱えていたとしても、思いやる気持ちを忘れずに、かつ色ずけなどのないどこまでもナチュラルな感性を想いのままに表現することのように思ったのです。 そして何気ない日常のシーンの中で、いくつもの大切にしなければならないことに出会い、そのココロの動きの具現化に取り組んだのがこの作品集です。
バイオリン、フルート、サックス、ギター、オーケストレーション、それにサウンドトラック的な音色そしてリズム隊が各楽曲の個性を深めるようにシーンを呼び起こし、時には楽曲の中心に自分がいて、それがひとりだったり、誰かといたり、また時には僕の大好きなシャガールの絵のように画角(楽曲)の外からひとり抽象的に眺め想いにふけっていたりと、それぞれの想いで場面を重ね想像を巡らせていただければと思います。

このアルバムは、映像的要素を持たせたハッピーエンドに向かう13篇のストーリーになっています。

聞いていただいた方の、幸せに寄り添える作品でありたいと願いを込めて製作しました。

ひとりでもたくさんの方のやさしさの傍らに置いていただければ幸せに思います。

 

篠 了平  

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【 篠了平・音楽史街道(ルーツミュージック) 】 ・・・Roots

初めて覚えた曲        
・・・スーダラ節 (クレイジーキャッツ)

初めて心に残ったフレーズ
・・・ブルーシャトゥのフルート (ブルコメ)

小学生のころに好きだった曲
・・・花の首飾り (タイガース)
・・・モナリザの微笑み (タイガース)
・・・雨の中の二人 (橋幸雄)
・・・青年は荒野をめざす (ザ・フォーク・クルセダーズ)
・・・あの素晴らしい愛をもう一度 (ザ・フォーク・クルセダーズ)
・・・花はどこへ行った(ピーター、ポール&マリー)

・・・ユーキャントハリーラブ(シュープリームス)
・・・ドッグオブベイ(マービンゲイ)
・・・サニー (ボビー・へブ)
・・・悲しき雨音(ザ・カスケ-ズ)
・・・恋はみずいろ(ビッキー)
・・・カリフォルニアドリーミン(ママス&パパス)

中学生のころに好きだった曲
・・・涙を超えて(ヤング101/中村八大)
・・・ローズガーデン(リン・アンダーソン)
・・・男の世界 (ジェリー・ウォレス)
・・・ミスター・ボージャングル(ニッティ・グリティ・ダート・バンド)
・・・ボブディラン(風に吹かれて)
・・・ピーストレイン(キャットステイーブンス)
・・・夏の日の恋(パーシーフェイスオーケストラ)
・・・涙のくちずけ(レターメン)
・・・魔法 (ルークリスティー)
・・・天使の落書き(ダニエルビダル)
・・・夢見る私(ダニエルビダル)
・・・イエローリバー (クリスティー)
・・・ナオミの夢 (ヘドバとダビデ)
・・・クローズトゥーユー(カーペンターズ)
・・・レイニーデイズ&マンデイズ(カーペンターズ)
・・・雨を見たかい (C.C.R.)
・・・霧の中の二人  (マッシュマッカ―ン)
・・・スカボロフェア (サイモンとガーファンクル)
・・・明日に架ける橋 (サイモンとガーファンクル)
・・・ロミオとジュリエット
theme music:「What Is A Youth」
(sound track)
作曲:Nino Rota(ニーノ・ロータ) 
歌:Glen Weston(グレン・ウェストン)
・・・メロディフェア (ビージーズ)  

高校生のころに好きだった曲
・・・ひらひら(吉田拓郎)
・・・結婚しようよ(吉田拓郎)
・・・甘い生活(野口五郎)
・・・悲しみの終わるときに(野口五郎)
・・・見果てぬ夢(野口五郎)
・・・ユアソング(エルトンジョン)
・・・フレンズ (エルトンジョン)
・・・グッドバイイエロウブリックロ-ド(エルトンジョン)
・・・サタデイインザパーク (シカゴ)
・・・クレア (ギルバートサリバン)
・・・カルフォルニアの青い空 (アルバートハモンド)
・・・胸いっぱいの愛を (レッドツエッペリン)                
・・・天国への階段 (レッドツエッペリン)
・・・アメリカンバンド(グランドファンクレイルロード)
・・・名前のない馬(アメリカ)
・・・ユーキャンワークイットアウト(ザ・ビートルズ)
・・・イエスタデイ(ザ・ビートルズ)
・・・ビコウズ(ザ・ビートルズ)
・・・ゴールデンスランバーズ(ザ・ビートルズ)
・・・レットイットビー(ザ・ビートルズ)
・・・ジャンク(ポールマッカートニー)
・・・アナダ-デイ(ポールマッカートニー)
・・・アンジー(ザ・ローリングストーンズ)
・・・ユーブガッタフレンド(ジェームステイラー)
・・・サテンの夜(ム―ディブルース)
・・・原子心母(ピンクフロイド)
・・・クリムゾンキングの宮殿(キングクリムゾン)
・・・展覧会の絵 (エマーソンレイクアンドパーマー)
・・・やさしく歌って(ロバ―タフラック)
・・・グリーンスリーブス(16世紀、イングランド民謡)
・・・アメリカ(サイモンとガーファンクル)
・・・イットツーレイト(キャロルキング)
・・・追憶(バーブラ・ストライサンド) 
・・・四季(ビバルディー)・・・唯一クラシックですが・・・
・・・レイラ(デレクアンドドミノス)

等々・・・

僕の音楽観の形成は1961年頃に始まり、1975年にて終了しています。 

1975年までにリアルタイムで心に触れた音楽をもとに、自分自身の中で古き良き、想
い入れのある時代の音楽から、夢をポップスという世界にゆだね、シアワセを自身の世界
観の中で創造しようと歩み続けています。

僕の音楽は、こうした先輩たちからの贈り物のように思います。

・・・そして、何事もない普通の毎日にちょっとしたニッコリやホンワカ
を増やせたらいいなって思っています。

   
Copyright © 2015 Ryohei Shino. All rights reserved.